工場派遣の検品作業は「軽作業」「未経験OK」と求人に記載されることも多いです。
でも「本当に未経験で大丈夫なの?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、検品作業が具体的にどういった仕事内容なのか、メリット・デメリットなども詳しく紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
工場の検品作業とは

工場の検品作業とは、工場で製造された製品が出荷できる状態かを確認する仕事です。
目視検査が最も基本的な検査方法で、目で見て1つ1つ製品を確認し、不備がないかを確かめていきます。
【検品作業の例】
- 車の部品:傷・汚れ・異物・欠け・変形などの不具合がないか
- 精密機器:はんだ付けの状態・部品の向きや欠損・基板に傷や汚れなどがないか
- 食品:傷・汚れ・異物混入・パッケージや賞味期限の印字ミスがないか
目視検査の他にも「計測機器を使って製品の寸法など確認」「機能性が問題ないかの動作確認」など、様々な検品方法があります。
工場の検査作業との違い
工場には検品作業と別に、検査作業があります。
少しややこしいですが、検査作業は「製品以外の検査」のことを指します。
- 検品作業:出荷前の最終検査。製品を検査すること
- 検査作業:工程検査や受入検査など、一般的に製品以外の検査のこと
ちなみに、工程検査は製造工程の途中に行われる検査です。
例えば、不良部品が次の工程に行かないようにするなどですね。また、受入検査は部品や材料の受入時に、基準を満たしているかの確認作業となります。
ただし「検品作業」「検査作業」の使い方は、工場によってあいまいです。
求人にもまとめて「検査作業」と記載されている場合があるので、正確な仕事内容は応募時に尋ねてみてください。
工場の検品作業の主な仕事内容

工場の検品作業の主な仕事内容ですが、工場や工程によって異なります。
材料・原料が何なのか、どんな工程でどんな機械を使って作業するかで必要な検査も違ってくるからです。
その中で共通して言えることは、検品作業は、工場においてとても重要な工程であることです。
ここからは、工場の検品作業でよくある、主な仕事内容についてお話していきます。
不良品の検品
不良品の検品は、完成した製品に不良品が混じっていないか確認する作業です。
目視で1つ1つ傷や欠け、汚れなどがないかの確認をしたり、目に見えない部分は専用の機械に通して検査することもあります。
どれだけ気をつけていても、膨大な量の製品を製造する課程で不良品は発生してしまうものです。
しかし、不良品をそのまま取引先やお客様に届けてしまっては、工場の信用問題となってしまいます。
そのため、不良品が混じっていないかの確認はとても大事な作業となります。
異物混入の検品
異物混入の検品は、製品に誤って異物が混じっていないかを確認する作業です。
出来上がった製品に不備がなくても、異物が混入していたとなれば一大事になってしまいます。
【食品工場の異物混入例】
食品に髪の毛や製造機械の破片、従業員が使用していたビニール手袋片が混入
↓
商品の自主回収、お客様の健康被害問題など、多大な損害を負ってしまう
上記のようなことを防ぐ必要があるため、異物混入の検品は重要な作業です。
作動検品
作動検品とは、製品が問題なく動くかを確認する作業です。
「電子機器が通電するか」「スイッチやボタンが正常に動くか」など、実際に使用してみて確認します。
またスマートフォンやタブレットが、バグを起こさずに動作するかの確認も作動検品になります。
もし作動検品を疎かにして、その部品を使って製品を完成させてしまうと後々大変なことになりかねません。
作動検品も大切な工程のひとつです。
数量検品
数量検品とは、製品の数量が間違っていないかを確認する作業です。
主に材料や部品を入荷した時や、工場で製造した製品を出荷する際に伝票と照らし合わせて数量検品を行います。
数を数える作業なので、初心者でも取り組みやすい業務です。
ただし、製品の数が1つでも合わないと誤出荷の可能性が出てきます。
単純ではありますが、数量検品も他の検品と同様に重要な作業です。
工場の検品作業のメリット

ここからは工場の検品作業員として働くメリットをお伝えしていきます。
ご自身の性格や、希望している求人の条件とマッチしているか、ぜひ確認してみてください。
未経験でも挑戦できる
検品作業は、未経験でも挑戦しやすいことがメリットです。
基本的には作業マニュアルが用意されており、手順書に従って作業するのみとなります。
そのため、経験がない人でも取り組みやすく、求人にも「未経験可」と記載されているケースが多いです。
最初は慣れない作業に時間がかかりますが、似たような流れを毎日繰り返すことですぐ慣れますよ。
以前、電子基板の目視検査員をしていた経験があります。
慣れてくると製品に不備があった時「ん?何か今のところいつもと違う」と、違和感で気づくようになりました。
こうなると、ゲーム感覚で楽しく思えましたよ。
1人で黙々作業ができる
検品作業は、1人で黙々と作業することが多いです。
そのため、単純作業でシンプルな仕事を得意とする人にはとても向いています。
また、「コミュニケーション能力に自信がない…」と思う人にもマッチしやすいです。
分からないことを作業指揮者に確認する場面はもちろんあります。
でも、指示は的確に出してもらえますし、何ターンもやりとりをすることは少ないですよ♪
重労働が少ない
検品作業には、重いものを持ち運ぶような重労働はほとんどありません。
基本は、机の上やベルトコンベアーの製品を手に取る程度の軽い負担で済みます。
そのため、腰痛持ちで身体的負担が心配な人や、力に自信のない女性でもこなすことが可能です。
なかには、検品後の製品を別の場所に運ぶ工程もありますが、台車を使うことが一般的です。
一時的に移動することがあっても、何十kgもあるものを持ち続けるような場面はほぼありません。
工場の検品作業のデメリット

ここからは逆に、検品作業員として働く際のデメリットについて説明していきます。
大変さを理解して、もし自分が検品作業員として働くとしたらどうか、考えるきっかけにしてみてください。
目が疲れる
検品作業のデメリットとして、目視の場合とにかく目が疲れます。
不備を見逃さないよう集中して取り組むので、だんだんと目がかすんだり乾いたりしてきて「きついな…」と感じることも多いです。
そして、目の疲労が溜まってくると、細かい異常を見逃しやすくなってしまいます。
目に限界を感じてきたら「目薬を差す」「製品以外の場所や物を眺める」など少し目を休ませる工夫をしましょう。
長時間同じ姿勢できつい
検品作業は立ちっぱなし、または座りっぱなしの同じ姿勢でいることが多いです。
そのため、勤務時間が長くなってくるとだんだん同じ体勢がきつくなってきます。
これは検品作業に限った話ではないですが、同じ姿勢のまま動けないってしんどいですよね。
時間があるときには、血行が悪くならないようこまめに体を動かしましょう。
トイレに行く時に、少し大袈裟に動いて身体をほぐすと効果的です。
また、少し休憩を入れて、その場で屈伸するだけですっきりしますよ♪
集中力が求められる
検品作業には集中力が求められます。ミスを社外に流さないための業務なので、責任が伴ってどうしても気が張ってしまうんですよね。
でも人間、疲れてきたら集中力が切れるは自然なことです。
特に昼休憩後の勤務は、眠気に襲われて地獄なんてことも。
そんな時はガムを噛む、頭の糖分が足りなくなってきたら飴やチョコを食べるのも有効です。
職場によってルールが違うので、飲食については必ず勤務先に確かめてください。
ただ、業務に支障のない程度の飲食はOKとされていることもあります。自分なりの方法を見つけ、気分転換しながら対策していきましょう。
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まとめ
この記事では、工場の検品作業の仕事内容や、メリット・デメリットについてお話しました。
検品作業は集中力を要する同じ作業の繰り返しで、大変な部分ももちろんあります。
その反面、求人数は割と多く、未経験の人でも挑戦しやすい職種です。
ご自身の性格や得意不得意なことを今一度棚卸しし、気になる求人を見つけた際には検討してみてください。








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