結論から言えば、「人生の起きている時間の約6割をささげる覚悟」があるか。
ただの作業員として終わるなら、大卒のキャリアをドブに捨てるも同然です。
でも、工場の仕事を足掛かりに「管理・改善」業務を経て、安定の道へとつなげる戦略があるなら最強の道です。
そこでこの記事では、大卒で工場勤務はもったいないのか、なぜ覚悟が必要なのかを製造業のリアルとともに紹介します。
良し悪し両方忖度なしに解説するので、ぜひ参考にしてください。
大卒で工場勤務はもったいないのか?

結論から言うと、「将来のビジョンがあるなら最強な選択」「ないならもったいない」です。
要は、「仕事が見つからないからなんとなく」だともったいないということ。
逆に、「モノづくりが好き」「昇進と安定を狙う」といった目的がある人には最適な職種です。
この「最適」と「もったいない」を違いを理解するために、まずは製造業がどのような現場か見ていきましょう。
製造業のリアル

製造業には、主に「現場作業」と「管理業務」の2つがあります。
この2つの実態を把握しないと、もったいないかどうかが見えてきません。
学歴や職歴、昇進ルートまですべて紹介していきます。
工場の現場で働く人のリアル
製造業の現場作業員は、高卒・専門学校卒の正社員が大半です。
他にも、派遣社員やアルバイト・パートなど、年齢問わず多くの人が働いています。
要は、ライン作業や機械作業なんかは、大卒じゃなくても働けるってことですね。
しかも、現場では学歴という武器が無力。
ぼーっとしていると、一回り下の高卒リーダーから顎で使われ、必死にボルトを締める単純作業の日々が待っています。
結果、昇進ルートがなくなり、後から入った高卒が上司になるケースも。
立場なくメンタルがやられ、辞めていく大卒の現場作業員は少なくありません。
工場の管理業務で働く人のリアル
品質管理や保全など、専門知識を要する業務は大卒が優遇されます。
理系・文系それぞれの知識を活かせる部署に配属され、安全管理・品質管理・コスト削減といったデータ分析を行ったります。
また、今は自動化やIot化が進んできたことから、動作原理を理解したうえで製造ラインの改善を提案することも。
代替が利かない部署なので、経験に応じた昇進・昇給ルートが定められているケースが多いです。
現場作業員と違って採用ハードルは高めですが、安定を掴みやすいのは断然管理業務といえます。
人手不足の業界で大卒の採用率は高い
製造業は若者の働き手が少ない不人気業種。
大卒で希望する人はもっと少ないので、基本的には高い確率で採用されています。
ただし、メーカー工場や大手企業なんかは0.34倍と大卒でも狭き門。
一方、中小工場は8.98倍と大卒を各工場で取り合っている状態となっています。
「もったいない」と言われるか否かの分岐点は、企業規模も一つの要因です。
現場作業員はFラン大卒より高卒優遇の工場も増えてきた
かつては「工場=高卒」で、大卒が希少価値とあって優遇されていました。
ただ近年では、「現場は高卒」「管理は大卒」と工場が求める条件が変わってきています。
この背景にあるのが、高卒の定着率の高さ。
高卒は社会経験がない状態で仕事に就いているので、0から体を使って覚えることをあまり苦にしません。
加えて、転職先が見つかりにくく、一生働くつもりで入社している人が多いです。
一方大卒は、アルバイト経験があったり、飲み会やドライブだったりと社会経験をある程度積んでいます。
製造業ならではの「体で覚えろ」「上司の教え方のバラつき」なんかで、他を知っているとどうしても転職を視野に入れてしまうんですよね。
結論、現場作業員に特別大卒を求めているわけじゃないので、昇進・昇給の優遇がされにくくなります。
大卒で工場勤務を「賢い選択」にするには

最も重要なのは、学歴を活かした業務に就くことです。
やはり選ぶなら、管理業務が最適でしょう。
社会人3~5年経過すると学歴より職歴を重視されるので、就活は早ければ早いほどベストです。
加えて、工場は古い慣習から「若者に教えたい」と積極的に教育してくれる上司が多い。
専門知識がある中途入社した年配者より、若くから働いてきた正社員の待遇を良くする傾向があります。
後ほど収入差を解説していますが、昇進ルートに乗りやすい若い大卒は将来的な安定収入が見込めます。
DX化を必要とする中小工場に応募せよ
最も賢い道はもちろん大手企業の安定。
ただし、採用率を考えると「応募して落ちて…」を繰り返す可能性が高いです。
そこでおすすめなのは、DX化を必要とする中小工場へ応募すること。
中小工場は高齢化が進んでいるので、大卒者が当たり前に学んだデジタルの知識が重宝されています。
ChatGPTやGeminiといった誰でも使うAIですら、「ググる」の代替でしか使いこなせなかったりしますから。
そんな中で「AIで日報を自動化する」「Excelで在庫管理をデジタル化する」といった改善をするだけで、評価は一気に「DX化人材」へとアップします。
早い段階であなたを戦力で必要とされ、やりがいとともに自分の地位と安定を確立できるかもしれませんよ。
モノづくりが好きなら管理職を目指せ
なかには「モノづくりの現場で働きたい」という大卒者もいるはずです。
それなら、まずは工場選びで「携わりたい職種」を決めてみてください。
次に、面接の段階で熱意を伝え、将来のビジョンが一致したならその工場で働く。
そして、最終的には現場リーダーや管理職、昇進・昇給と併せてキャリアアップを目指していきましょう。
大卒者で本当にモノづくりが好きな人は、採用率アップはもちろん教育と評価制度の待遇も良くしてもらえますよ。
作業員のままだとやりがいはない
モノづくりが好きな人の中には「製品を完成させる喜び」だけを感じたいと人もいるでしょう。
ただし、ライン作業や製造現場だけでやりがいは感じられません。
例えば、製品をセットしてボルトを締めてラベルを貼っての繰り返し。
要は、自分が機械になって仕事をするようなイメージです。派遣やパートでもできる単純作業で、正直誰でもこなせる仕事ばかりです。
一方リーダー職やライン管理になると、現場改善や製品管理まですべて担います。
私は派遣ながらライン管理を任せてもらいましたが、上層部とのやり取りや品質の管理・改善を経て、新たな「完成品が世に出る喜び」を感じました。
みんなで協力して作った製品を市場で目にするって、結構嬉しいですよ。
大卒で工場勤務がもったいない人

「同期が就職したからとりあえず仕事しないと」と思って工場で働くなら、やめた方がいいです。
多分ですけど、この記事にたどり着いた人は工場が第一志望じゃなく妥協だと思うんですよね。
正直、やりたくない仕事をしてもいずれ辞める可能性が高いですよ。
毎日同じ人と顔を合わせて、過酷な労働のなか1日の2/3を仕事に費やす。工場に限らず、仕事って我慢の連続なんです。
やりがいを感じられないと、高い給料をもらっても楽しい仕事じゃなくなりますから。
実際に大卒者の離職率は高いし、不人気な業種であることに間違いはないので。
そこで無理して数年働き他業種に転職する…となると、働いた期間が無駄になるし継続勤務した同期と差がついてしまいます。
20代という若さで優遇される時期と経験を「何となく」で済ませるのはもったいないです。
とはいえ、やりたい仕事がない人は「一時的な工場勤務」もアリです。
次で、ベストな選択肢を紹介します。
工場派遣で繋いで「資格取得」に励む選択肢

「とりあえず正社員」これが一番危険です。
合わない会社で履歴書を汚すくらいなら、派遣で「時間とお金」を確保しつつ、大卒のキャリアを再設計する方が100倍賢い立ち回りです。
そもそも派遣社員とは、非正規雇用として3年という有期雇用契約を結ぶ働き方のこと。
工場派遣は定時で上がれる仕事が多く、時給相場も高いことから一時的な安定とプライベートの確保がしやすいです。
私の場合はプログラミング学習に取り組み、Web制作やコーディングのスキルを学んでフリーランスの道へと進みました。
そこ1~2年スキル取得に励んでも、大卒のキャリアは消えません。
「この業種に進みたいから働きながらスキル取得に励みました」と言えば、採用側は「この人やる気あるし堅実だな」と好印象を与えられますから。
派遣で1年間継続して働けば、自己都合退職でも90日の失業保険がもらえます。
お金をもらいながら転職活動に充てる時間も確保できるので、選択肢の1つとして検討してみてください。
大卒工場勤務の平均収入

多くの製造企業では、学歴によって給与テーブル(賃金体系)が明確に分かれています。
そして、大卒者は「総合職」「技術職」として採用されることが多く、初任給の設定が高めです。
また、毎年一定額のベースアップが生じる工場も多く、安定した収入が得やすい環境といえます。
それでは、工場で働く「高卒と大卒」とは年収にどれほどの差があるのか見ていきましょう。
【製造業労働者の学歴別の年収】
| 学歴 | 平均年収 |
|---|---|
| 高校卒 | ¥3,738,000 |
| 高専・短大卒 | ¥4,194,000 |
| 大学卒 | ¥4,850,400 |
<女性>
| 学歴 | 平均年収 |
|---|---|
| 高校卒 | ¥2,829,600 |
| 高専・短大卒 | ¥3,280,800 |
| 大学卒 | ¥3,350,400 |
- 大卒者は高卒者より、男性で100万円以上、女性で50万円以上年収が高い
- 年間の賞与も大卒⇔高卒で、男性で50万円以上、女性で20万円以上の差が出ている
工場勤務は、高卒が中心で働いているというイメージから、「収入も同じくらいなのでは?」
…と思っている方もいたかもしれませんが、実際にデータで見ると差は歴然です。
(参考:コウジョブ「製造業で働く労働者の平均賃金状況(学歴別)」)
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テンプスタッフは、オフィスワークや営業など幅広い業種を扱う大手人材派遣会社です。
なかでも魅力なのが、CADやIT、Excelといった数多くの資格取得講座が受けられること。
働きながら受講でき、なかにはeラーニングで隙間時間の独学が可能な支援制度もあります。
スキル取得後には、紹介予定派遣で正規雇用前提の仕事まで紹介してもらえます。
工場や軽作業の求人もあるので、まずは無料登録して相談してみてください。
まとめ
真剣に工場で働きたい人は、ぜひチャレンジしてみてください。
採用ハードルが低い仕事に関わらず、高収入とやりがいの両方が掴める素晴らしい仕事です。
一方で「誰でも受かりそうだから」「仕事がないから」くらいで考えている人は、とりあえず一歩踏みとどまった方がいいです。
20代という何でも吸収できる期間は、今しかありません。
もったいない選択にならないためにも、今という時間を無駄にせず自分の人生を考えていきましょう。
目的を持って働くなら、工場は裏切らない温かい場所ですよ。




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