面接と聞くと、なんか敷居が高くて不安になりますよね。先に伝えておきますが、工場派遣の面接は意外とラフな感じでOKです。
とはいえ、マナーや服装のポイントをおさえておかないと、落ちる可能性はもちろん出てきます。
今回は、工場派遣の面接についてまとめました。必要な準備物チェックリストも作成したので、事前対策しておきましょう。
【本記事で知れること】
工場派遣の主な面接方法
工場派遣の面接方法は、主に以下の2つです。
- 対面面接
- Web面接
以下で簡単に解説します。
対面面接
基本となるのが、面接官と対面で面談を行う「対面面接」です。派遣会社の事務所、または市民ホールや商工会議所など指定の登録会場で行います。
日時はあなたのスケジュールに合わせてくれるので、事前予約して面接に臨みましょう。
Web面接
派遣会社のなかには、Web面接を行っているケースもあります。スマホがあれば自宅で面談できるので、対面面接よりラクに済みます。
とはいえ、初めてWebミーティングツールを使う人は、利用方法に不安を抱くはずです。
ただその点は、派遣会社が事前に説明してくれるので、ご安心ください。
対面とWebの両方に対応している派遣会社は、面接方法を自由に選べます。
採用率に差はないので、使いやすい方を選んでください。
工場派遣の面接に最適な服装
面接で最初に不安を抱くのは、やはり服装・身だしなみですよね。外見の第一印象は大切なので、要点をしっかりとおさえておきましょう。
スーツじゃなくてOK
工場派遣の面接は、わざわざスーツを着なくてもOKです。男性・女性ともに普段着でかまいません。
とはいえ、最低限の身だしなみは必要です。以下にチェックリストを作成したので、見ていきましょう。
服装については、面接の前に担当者が「普段着で構わない」旨を伝えてくれます。スーツを着たから仕事が決まりやすいということはないので、特に気にしなくてOKです。
男性の服装・身だしなみ
項目 | おさえておくポイント |
---|---|
髪 | 髪型・髪色は基本自由 ぼさぼさにならないよう整えておくのがベスト 求人次第で髪型・髪色の条件を提示される |
髭 | 極端に長いのは避ける 無精ひげは剃っておく 求人次第で髭NGがある |
服装 | カラフルな服・スウェットは避ける シンプルな上着・長ズボンがベスト 短パンは指摘を受けるケースがある |
ピアス・アクセサリー | 外すのがベスト 男性の奇抜なアクセサリーは落とされる要因になる |
タトゥー | 面接で事前に伝えておく 採用後にバレたら契約解除になる |
靴 | スニーカーが好ましい サンダルはNG |
最低限の身だしなみを整えておけば、基本は問題ありません。
ポリシーだからといって個性を出しすぎると、落ちる要因に繋がるので注意してください。
女性の服装・身だしなみ
項目 | おさえておくポイント |
---|---|
髪 | 髪型・髪色は基本自由 求人次第で条件を指定される |
化粧 | 自由にOK 求人次第で条件を指定される |
服装 | 奇抜なファッションは避ける 派手すぎないシンプルなカラーがベスト スカートは短すぎない方が良い |
ピアス・アクセサリー | 外すのがベスト ピアスOKの求人に応募する場合も面接では最低限におさえておく |
ネイル | 外すのがベスト ネイルOKの求人に応募する場合は面接で伝えておく |
タトゥー | 面接で伝えておく バレたら契約解除になる |
靴 | スニーカー・パンプスが好ましい サンダルはNG |
女性はネイルやピアスOKの仕事があるので、どうしても外せない場合は事前に伝えておきましょう。
ただし、基本はシンプルな服装で臨むのがベストです。条件が多いと希望に沿った求人が見つからない可能性があるので、その点は注意しておいてください。
工場派遣の面接で聞かれる7つの質問
次は、面接対策として質疑応答を見ていきましょう。聞かれる内容は、以下の通りです。
- 職歴と学歴
- 働こうと思ったきっかけ・志望動機
- 得意分野と苦手分野
- 給料・休日・入寮などの条件
- 希望する仕事内容・職種
- 資格の有無
- 体調と健康状態
順を追って説明していきます。
職歴と学歴
必ず聞かれるのは、職歴と学歴です。加えて、前職の退職理由や仕事内容についても簡単に聞かれます。
とはいえ、工場派遣は未経験者が大半を占める仕事なので、経歴に関しては重要視していません。包み隠さずありのまま伝えましょう。
働こうと思ったきっかけ・志望動機
なぜ工場で働こうと思ったのか、この派遣会社に登録したのかなども聞かれます。経歴と同様採用に大きく影響しない志望動機ですが、以下のNGワードには注意してください。
要は「ラク」「簡単」といった仕事を安易に考えるワードはNGってことです。
派遣会社はすぐ辞める人を採用したくないので、安易な考えの人は工場の仕事とギャップが生じて長続きしないと判断します。
「工場の仕事に挑戦したい」「モノづくりが好き」など、無難な回答にしておきましょう。
得意分野と苦手分野
得意分野と苦手分野の質問は必ずされます。仕事に関わることなので、偽りなく伝えることが大切です。
得意分野と苦手分野の例は、以下の通りです。
【得意分野・苦手分野】
- 身体を動かすこと
- 細かい作業
- 重量物の運搬
- 地道なモクモク作業
- 目を使う作業
- 耳を使う作業
前職で仕分けや肉体労働の経験がある場合は、得意となる理由に付け加えましょう。
給料・休日・入寮などの条件
働く条件と待遇、入寮についても必須となる質問です。内容は、以下のようなことを聞かれます。
- 希望する給料・時給
- 休日
- 残業が可能なのか
- 日勤・夜勤・交代勤務のどれを希望するのか
- 入寮の有無
- 通勤方法
- ネイル・ピアス・髪色・髪型の要望
- 短期・長期のどちらを考えているか
上記を伝えることで、紹介する求人が絞り込まれていきます。伝え忘れがあると採用後の不満に繋がるので、面接前日にまとめておきましょう。
希望する仕事内容・職種
仕事内容・職種は、明確に伝えましょう。仕事内容がわからないからといって「何でもいいです」と伝えてしまうと、あなたに合わない工程に配属されるかもしれません。
参考として、日総工産の業種・職種を以下にまとめました。
工場の業種 | 職種・仕事内容 |
---|---|
自動車、半導体、液晶、食品、住宅、印刷、精密機械、機械加工、金属加工、石油化学、紙・パルプ、ゴム、電子、電気、その他 | 組立、検査、塗装、プレス、溶接、鋳造、研磨、旋盤・加工・成型、マシンオペレーター、洗浄、ハンダ、機械製造、部品供給、フォークリフト、 クレーン・玉掛け、重機等車両操作、軽作業・梱包、メンテナンス・保全、CAD、技術(電気系)、生産管理、その他 |
なかなかピンとこないと思うので、とりあえず興味がある仕事を3つ程度ピックアップしておきましょう。
後は派遣会社に任せておくだけで、希望条件と仕事内容から求人票を作成して説明してくれます。
仕事内容についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
資格の有無
保有している資格があるかも質問されます。工場に特化した資格だけでなく、自動車免許やその他職種の資格も聞かれるので、ありのまま伝えましょう。
自動車やバイクの免許がなくても問題ありません。派遣会社が通勤手段を提案してくれ、場合によっては自転車を貸与してくれます。
体調と健康状態
これ意外と重要なんですが、健康状態に不安がある人は必ず伝えておいてください。
特に、持病は必須ですね。後から発覚すると契約解除の理由になるし、隠した状態で悪化すると補償が出るまで時間がかかります。
今の健康状態を把握したうえで求人紹介をしてくれるので、持病も体調の不安も全て伝えましょう。
私は色弱を持っています。それでも問題なく仕事を紹介してくれました。
工場派遣の面接とその後の流れ
次は、面接から工場で働くまでの流れを見ていきましょう。
- 派遣会社に本登録
- 質疑応答
- 求人紹介
- 採用の合否
- 工場見学
- 就労スタート
以下で簡単に解説します。
各派遣会社で手続きの流れは異なります。詳細については、登録する派遣会社に尋ねてみてください。
派遣会社に本登録
基本的に、どの派遣会社も面接と登録会を同時に行います。
氏名と住所に偽りないか身分証明書を提出し、派遣会社が準備した書面にサインするだけの簡単な作業です。
質疑応答
次は、上記で解説した質疑応答をします。かかる時間はおおよそ30分~1時間程度です。
途中で抜けずに済むように、スケジュールに余裕がある日時で予約しましょう。
求人紹介
求人紹介は、面接時に行ってくれる会社と後日連絡がくるケースの2つがあります。
複数の工場を提案してくれ、給料や待遇の説明を受けたのちに応募するか決定できます。
「希望に合わない」「少し考えたい」「他の求人も見たい」など希望がある場合は、即決しなくても構いません。
妥協は就労後の不満に繋がるので、じっくりと考えましょう。
採用の合否
応募から2~3日程度で採用の合否が決まります。無事合格できたら就労日までのスケジュールを書面やPDFで送付してくれるので、目を通しておきましょう。
ちなみに私は即日で合格の通知がきました。人手が足りない工場はすぐに連絡がきます。
工場見学
工場見学に関しては、可能か不可かが派遣会社・工場によって異なります。また、工場見学を必須としているケースもあります。
可能であれば、なるべく工場見学はしておきましょう。就労スタートまでは派遣契約を交わしていないので、雰囲気や仕事が合わなそうと感じたらこの段階で断れます。
就労スタート
何事もなければ、面接から1~2週間程度で仕事がスタートします。
仕事の不満、人間関係のストレスがある際には、遠慮なく派遣会社の担当者に相談してください。
おさえておきたい面接のマナー
工場派遣は面接の敷居が高くないとはいえ、最低限のマナーは身につけておきましょう。おさえておくポイントは、以下の通りです。
- 面接開始時間の5分前に到着
- 入室・退室のマナー
- 挨拶と返事は明るく元気にはっきりと
- きれいな言葉遣いを心がける
- 【結論】社会人のマナーがあればOK
それでは見ていきましょう。
面接開始時間の5分前に到着
面接会場へ入室、Web面接への参加は開始時間5分前がベストです。わかりきったことですが、時間ピッタリだと遅刻の可能性がありますからね。
そして、あまり早く到着しすぎないのも大切です。10分前くらいなら許容範囲ですが、20分~30分前に着いてしまうと相手の予定を狂わせてしまいます。
他の方の面接をしている可能性もあるので、5分前入室・参加を意識しましょう。
入室・退室のマナー
入室・退室マナーは、第一印象を与えるうえでかなり重要です。ここでは、以下をおさえておきましょう。
- 入室時のノック
- 入室時の「失礼します」の挨拶とお辞儀
- 椅子に座る前に「よろしくお願いします」の挨拶
- 面接終了時の「ありがとうございました」のお礼
- 退出時には椅子・机を元通りに戻す
- 退出時に面接官に向かって「失礼いたします」の挨拶とお辞儀
後は、ドアの開け閉めを静かにするのも大切ですね。極端にかしこまる必要はないにしても、面接をして頂いている感謝の気持ちを持っておきましょう。
挨拶と返事は明るく元気にはっきりと
挨拶と返事は元気にはっきりと発声しましょう。こもった声で相手に伝わらないと、今後の仕事に影響ありと判断されるかもしれません。
また、挨拶や返事が気持ちいいだけで、その場の雰囲気も今後の会話も良くなりますからね。
工場で働く際に活かせることでもあるので、面接の段階から練習しておきましょう。
3工場で働いた経験から述べると、挨拶返事が良い人は人間関係も良好です。
きれいな言葉遣いを心がける
面接は尊敬語というイメージがありますが、工場派遣の面接ではそこまでかしこまる必要はありません。相手が不快にならない程度のきれいな言葉遣いができればOKです。
返答は別に「わかりました」「そうですね」でいいし、説明する時は「きつかったです」「暑いですね」くらいで構いません。
一方で「○○っすよ」とか「マジで○○」はNGです。後は、一人称を「うち」とか「俺」も良くないですね。
さじ加減が難しいという人は、とりあえず尊敬語を使っておきましょう。
【結論】社会人のマナーがあればOK
結論、工場派遣の面接は社会人のマナーがあれば問題ありません。気にしているのは、トータルで見たスタッフ1人ひとりの人間性です。
遅刻・無断欠勤をしない責任感を持っているのか、仕事を真面目にできる人なのか、同僚や工場の社員さんとトラブルを起こさないかを見ています。
しかも、働き始めるとわかりますが、派遣会社の管理者たちはフレンドリーな人が多いです。
面接では、面接官に良い印象を与えることより自分の要望をしっかりと伝えることに重点を置きましょう。
面接で必要な準備物チェックリスト
【チェックリスト】
面接前日までに当日必要な物を教えてくれるので、メモ紙に書き留めておきましょう。
工場派遣の面接に落ちる割合と理由
そもそも、工場派遣の面接で落ちることはほぼありません。なぜなら、面接の目的が「派遣会社に登録できる人材の判断」だからです。
要するに、求人に応募して受かるか落ちるかに面接はほとんど関係してないってことですね。
「じゃあ工場派遣の求人通過率は何%なの?」ってことですが、某派遣会社の発表では求人通過率60~70%となっています。
なぜ求人に落ちるのか、以下で解説します。
身だしなみや受け答えが極端に悪い
面接で極端に身だしなみや受け答えが悪い人は、派遣会社に登録すらさせてもらえない可能性があります。
また、登録までありつけても「すぐ辞める人」「派遣先に迷惑かける人」と判断されるので、求人が限定的になってしまいます。
仕事が見つからずに結果「落ちた」といわれる典型的なパターンですね。
希望する求人が埋まってしまった
人気の求人は、どうしてもすぐに埋まってしまいます。なぜなら、他会社からも応募が殺到しているからです。
工場は複数の派遣会社と契約を結んでおり、人気の求人は早い者勝ち状態なので、こればかりは仕方ありません。
もし落ちた場合は、残念ですが別の求人を探しましょう。
応募した際に管理者が「空きがあるか聞いてみます」と言っていました。ふるいにかけるというより、採用枠が残っているかがカギを握っているようです。
求人に希望するハードルが高すぎた
未経験者が「専門性の高い仕事」「条件の良い工場」に応募すると、工場の判断次第で落とされる可能性があります。
例えば、同じタイミングで経験者が応募していた場合。戦力として考えるなら、経験者を採用しますよね。
また、39歳までが募集要項になっているにもかかわらず、未経験の40代が応募すれば落ちることだってあり得ます。
条件が見合わない仕事は、落ちることがあると考えておきましょう。
求人応募には2パターンあり、1つ目が派遣会社に希望に沿った求人を探してもらう方法です。
そして2つ目が、派遣会社の求人サイトから自分で仕事を探して応募する方法になります。この2つ目である自分で仕事探しをした人が落ちる割合が高いです。
数千を超える求人から自己判断で決めるより、プロの手に任せた方が効率が良いと私は思っています。
工場派遣の面接によくある質問
- Q派遣先の工場と面接はできる?
- A
派遣先と事前面談は禁止されています。
派遣先との事前面談は、以下の労働者派遣法第26条6項に該当します。
労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、派遣労働者を特定することを目的とする行為(特定目的行為)をしないように努めなければならない(法26条6項)
引用:厚生労働省|特定目的行為の禁止について法的に禁止されているので、面接は雇用主となる派遣会社しかできないと覚えておきましょう。
- Q採用後に断ることは可能?
- A
可能です。
むしろ、すぐに辞められるより、就労前に断りを入れてもらった方が工場からするとありがたい話です。
派遣会社からも特別何か言われるわけではないので、自分の人生を優先しましょう。
- Q遅刻しそうな場合はどうしたらいい?
- A
遅刻と分かった時点ですぐに連絡を入れましょう。
そして、なぜ遅刻したのか、到着までどのくらいかかるのかを伝えてください。
やむを得ない事業がある場合は、柔軟に対応してくれます。
まとめ
今回は、工場派遣の面接について解説しました。
わからないことが多くて不安かもしれませんが、面接官は親切な人が多いです。そして、派遣会社はあなたに合った仕事を探すために面接をしています。
希望する仕事や条件は書き留めたメモ紙を持ち込んでもOKなので、伝え忘れがないように面接に臨んでください。
コメント