「工場派遣も厚生年金に加入できる?」「保険料はいくら負担なの?」
結論から言うと、工場派遣も厚生年金に加入できます。
この記事では、工場派遣の厚生年金の加入条件や保険料について簡単に解説します。
厚生年金の加入条件
週と月の所定労働時間・所定労働日数が、通常労働者の3/4以上なら厚生年金に加入できます。
簡単に言うと、工場の正社員と同じくらいの労働日数・時間なら加入できるってことです。
「フルタイムなら厚生年金に加入できる」と思っておけば問題ありません。
厚生年金の負担額
厚生年金の本人負担額は、標準報酬月額の約9.15%です。
保険料は18.3%で、派遣会社と本人で折半します。
ただ、上に書いている通り、負担額の決定は「標準報酬月額」からで「月給」の9.15%ではありません。
次で簡単に説明します。
標準報酬月額とは
標準報酬月額とは、厚生年金と健康保険を等級で区分した金額のことです。
厚生年金には32等級あり、それぞれの等級ごとで支払い金額が決められています。
標準報酬月額が決まる流れは、以下の通りです。
【標準報酬月額が決まる流れ】
- 4月~6月の給料(残業・手当含む)の月額平均を算出
- 月額平均を全国共通の年金等級区分に当てはめる
- 9月~翌年8月まで区分された等級の保険料を支払う
例えば標準報酬月額が30万円は、等級19で29万円~31万円の幅で該当します。
月給平均29万円でも31万円でも、一律で30万円の9.15%である27,450円を支払わなければなりません。
また、4月~6月に稼ぎすぎると負担額が大きくなり、9月以降に給料が少なくても同額を支払う必要があります。
令和8年度の標準報酬月額一覧は、以下のリンクを参考にしてください。
参考:日本年金機機構|令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和8年度版)
入社時は見込み月給で標準報酬月額が決まる
入社時は、雇用契約書などから資格取得時決定で標準報酬月額が決まります。
基本給や通勤手当、同じ業務に従事する人を参考に見込み残業を算出し、合計額が標準報酬月額になります。
厚生年金と国民年金の違い
| 項目 | 厚生年金 | 国民年金 |
|---|---|---|
| 支払い義務 | 70歳未満 | 20歳~60歳 |
| 年金 | 基礎年金 | 基礎年金+厚生年金 |
| 保険料 | 給与・賞与に応じて変動 | 定額 (令和8年度は17,920円) |
| 保険料負担 | 会社と折半 | 原則として全額自己負担 (免除・猶予あり) |
| 年金額 | 加入期間・給与・賞与で決まる | 加入期間で決まる |
厚生年金に加入すると、自動的に基礎年金も加入扱いになります。
2つに加入するため保険料は増えますが、会社と折半なので本人負担額の増加は数千円~1万円程度です。
そしてその分もらえる年金額も増え、給料に比例して高額になります。
厚生年金のメリットとデメリット
ここでは、厚生年金に加入するメリットとデメリットを紹介します。
厚生年金に加入するメリット
メリットは、将来的にもらえる年金額が増えることです。
国民年金だけだと、2026年時点で満額月70,608円しかもらえません。
一方厚生年金には満額という概念がなく、基礎年金に上乗せされる形でもらえます。
計算上では約10年で元が取れ、以降は納めた保険料よりプラスに転じます。
高時給で稼ぐほど、今の収入と将来の年金と2つの安定が確保できます。
厚生年金に加入するデメリット
デメリットは、手取りが減ることです。
多く稼ぐほど保険料も跳ね上がり、給料明細の各種社会保険料を見ると損した気分になります。
ただ、健康保険や税金と違って、厚生年金だけは還元される仕組みになっています。
手取りは減るけど、一概に損したと言えないのが厚生年金です。
年金は10年加入で受給条件を満たす
2017年から、受給条件が10年に短縮されました。
しかも、厚生年金は70歳まで支払えるので、50歳以上でも年金の受給資格を得られます。
額面は僅かかもしれませんが、数万円もらえるだけで違いますよね。
通算で10年なので、この機会に将来的な収入を確保していきましょう。
工場派遣の厚生年金によくある質問
Q.厚生年金に入りたくない場合は断れる?
A.断れません。
条件を満たすと、厚生年金の加入は義務です。
Q.年金制度がなくなることはある?
A.なくなる可能性は限りなく低いです。
国は年金制度を維持するための改正を常に行っており、会社員が大半の日本はかなりの人数が納め続けています。
今まで納めてきた人から暴動が起こるし、納めた分返せば済むといった単純な仕組みで動いていません。
Q.年金の受給額が減る可能性はある?
A.あります。
少子高齢化が稀に見ないスピードで進んでいるので、若者負担が大きくなるか受給額が減るかのどちらかと言われています。
ただ、極端に減らすわけじゃありません。
若者の負担額を増やさず徐々に受給額を減らしていき、今の若者が高齢者になったときにバランス良く受給できる体制を整えていっています。
まとめ
- フルタイムなら厚生年金に加入できる
- 条件を満たすと加入義務が発生する
- 負担額は標準報酬月額の9.15%
- 厚生年金はもらえる年金が増える
- 国民年金より負担額は大きくなる
- 加入10年で受給資格を得られる

