派遣は釣り求人があるって本当?実態や違法性と見分け方について解説

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「未経験OKで高時給の仕事に応募したら、求人内容と違う仕事を紹介された」「好条件の求人に応募したけど何度も落とされる」

上記のような内容で「釣り求人だった」という派遣会社の口コミを見かけませんか?

結論からいうと、釣り求人は存在します。ただし、実態を確認できないのが現状です。

そこで本記事では、派遣の釣り求人の実態や違法性について紹介していきます。

ぜひ参考にしてください。

派遣には少なからず釣り求人は存在する

派遣会社の求人には、少なからず釣り求人が掲載されています

なぜなら、法に触れることを平気で行う悪徳派遣会社が事実として存在するからです。

しかし、求人を見ただけでは掲載元の派遣会社が悪徳か、そして釣り求人かを判断するのは難しいです。

仮に掲載されていた求人が釣りだったとしても「その求人は定員に達したため募集終了しました」と言われてしまえば、違法かどうかの判断は容易ではありません。

また、実際に存在する人気の求人で定員が埋まり、派遣会社の意図しない形で釣り求人のようになってしまう場合も考えられます。

このような理由から、釣り求人の実態は不明な部分が多いです。

釣り求人の違法性

意図的に派遣会社が釣り求人を掲載した場合、虚偽の広告を出したとみなされます。

そして、派遣先企業や派遣会社に罰則または罰金が課せられます。

虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して労働者の募集を行った者又はこれらに従事した者は6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処せられる(法第65条第8号)。

引用元:厚生労働省  労働者募集の原則

ただし、先ほども言った通り、釣り求人か否かを判断するのは容易ではありません。

そのため、明らかな悪徳業者じゃない限り、摘発は難しいのが現実です。

派遣会社が釣り求人を出す目的

釣り求人を掲載する目的は、好条件の求人で求職者の目を引き、派遣会社への登録者数を増やしたいからです。

派遣会社の登録者数を増やすメリットは、以下の通り。

【派遣会社が登録者を増やしたい理由】

  • 人気のない求人も理由をつけて紹介できる
  • 派遣会社の知名度や信用に繋がり結果的に更に登録者を増やせる

派遣会社は、派遣先企業に人材を派遣して報酬を得ています。そのため、多くの人に派遣登録してもらいたいんです。

実際に「聞いたことのある派遣会社なら大丈夫そう!」「登録者の多い派遣会社なら信用できそう!」と思いますよね?

求職者の心理を逆手に取り、釣り求人を出しているのが実情です。

派遣の釣り求人の5つの特徴

派遣の釣り求人は違法だけど、摘発は難しいということをお話しました。

実態は不明な部分が多い釣り求人ですが、ではどんな求人が釣り求人と呼ばれているんでしょうか。

特徴を掴んで、もし釣り求人を見つけた際には「なんか怪しい…」と気付けるよう参考にしてください。

給与・休暇など条件が良すぎる

給料面や休暇など、あまりにも条件が良すぎる求人は疑いを持った方がいいです。

特別な資格やスキルがあるなら分かりますが「誰でもできる」「単純作業で簡単」な仕事に、高額な報酬が支払われる方が不自然過ぎます。

応募後の対応が曖昧

実際に求人へ応募後、派遣会社の対応が曖昧になった際には要注意です。

釣り求人は実在しない求人なので、背景に「話をうやむやにしたい」という派遣会社の心理が隠れています。

【曖昧な対応例】

  • 「◯日までに連絡します」と言っていたのに、期日をすぎても派遣会社から連絡が来ない
  • 今後の話に面接日時や仕事情報などの具体性がない
  • 求人掲載はされたままなのに「この求人は定員に達しました」とやんわり断られる

その後、希望の求人とは別の仕事を紹介されることも多いです。

就業日や勤務時間など掲載条件が抽象的

釣り求人は、就業日や勤務時間などの掲載条件が抽象的なことがあります。

条件に幅を持たせて抽象的な書き方をすることで「この求人嘘じゃん!」と言われるのを防ぐためです。

【釣り求人の掲載条件例】

  • 月収◯◯円以上だけ記載され時給は書かれていない
  • 「勤務地多数、勤務時間選べます!」のような曖昧な書き方
  • 「他にも多数のお仕事があり♪」のような含みのある内容

業務内容や労働条件は大事な項目です。怪しいと思ったら一度立ち止まって考え直しましょう。

長期で掲載され続けている

釣り求人は、長期で掲載され続けている場合があります。

釣り求人は言葉の通り「求職者を釣る」ことが目的です。そのため、好条件求人を広告のような扱いで長期掲載し、派遣登録者を増やそうとしているわけです。

また、釣り求人とは違いますが、離職率が高いなどの理由で同じ求人を掲載しつづけている場合も。

例えば「時給が低い」「業務内容がきつい」「とんでもなくクセの強い社員がいる」などですね。

どちらの理由にしても、長期で掲載されている求人には注意が必要です。

実在する求人で釣る

実在する求人で求職者を釣るケースもあります。

【求職者を釣る具体例】

  • 好条件の求人をエサに「せっかく説明会に来ていただいたので、よかったら登録だけでも〜」と、派遣会社に登録させられる
  • 「応募者が多く埋まってしまいました」と断られる
  • 「他にもこんな求人があるけどいかがでしょうか?」と違う仕事を紹介される

派遣会社や求人の良し悪しを見極めて、何かおかしいと思ったら断る勇気も必要です。

あなたの今後がかかっていますからね。

派遣の釣り求人の見分け方と対策法

ここからは、派遣会社の釣り求人の見分け方と、引っかからない為の対策法を説明していきます。

釣り求人の特徴に当てはまるからといって「確定!」というわけではありませんが、うまい話には裏があると思って、慎重な目で求人を見ていきましょう。

仕事内容と賃金・労働条件が見合うかチェック

求人に掲載されている仕事内容と、時給や労働条件が見合うか考えてみましょう。

特別な資格が必要なく未経験OKなのに異常に高時給の仕事は、冷静に考え直してみてください。

誰でもできる仕事で高時給を払うメリットなんて、派遣会社にありませんよね。

だって、簡単なお仕事は需要が高く、時給が低くても求職者は自然と集まるわけですから。

高時給のお仕事は「きつい」「求められるスキルが高い」「労働条件が過酷」など、離職率が高いゆえに跳ね上がっているわけです。

他派遣会社の求人と比較した時に「同じような仕事内容なのに時給が高すぎる!」「条件が良すぎる!」なんて場合は用心しましょう。

具体性がない求人には応募しない

労働条件に具体性がない求人は応募を控えることをおすすめします。

労働条件の明示は法律で義務付けられているので、具体性がない求人は釣り求人の可能性大だからです。

他にも「時給◯◯〜◯◯円」のような幅を持たせた書き方も怪しいです。

勤務時間、休日、休憩時間などの具体的な記載を避けている求人には応募しないようにしましょう。

派遣会社の口コミをチェック

派遣会社の口コミは、必ずチェックしましょう。

実際に働いた人の生の声を知れるのは、心強いですよね。

事実、口コミである程度その派遣会社の対応や実態が見えてきます。

とはいえ、口コミが必ず信用できるかといえばそうではありません

人それぞれ同じ職場環境でも合う合わないはありますし、自分が嫌な目に遭ったことって印象に残りやすいものです。

派遣会社が特段悪くなくても、低評価を付ける人もいるでしょう。

口コミは参考程度に、でも目を通すことは忘れずに行ってください。

ずっと掲載されている求人は疑う

釣り求人の特徴の章でもお話しましたが、良い条件の求人が長期掲載されているって普通に考えて怪しいですよね。

だって、好条件の仕事であればあるほど早く定員が埋まるはずですから。

そんな求人が何ヶ月も掲載されていたら、何か裏があるんじゃないかと考えるのが妥当です。

釣り求人は、派遣会社へ登録してもらうための広告代わりに使われます。

引っかからないよう、口コミや業務内容と併せて、掲載期間も確認してください。

好条件をアピールしすぎる場合は要注意

他の見分け方と被る点もありますが、好条件をアピールしすぎている求人も要注意です。

誇張した条件で、求職者の目に留まるようにしむけている可能性があります。

例えば「月収40万以上可能!」など、すごい稼げそう感が出ている求人。

可能ってことは「可能だけどそうじゃないこともあるよ」ってことですよね。

ふたと開けると、残業や休出、夜勤がブラック並みにあってやっと40万を超えられる、なんてケースが多いです。

高時給や好条件に目が行きがちになりますが、一度立ち止まって冷静に考えてみてください。

釣り求人じゃなくても落ちることはある

ここまで長々と説明しましたが、釣り求人でなくても落ちる時は落ちます

好条件の求人は人気で埋まりやすいし、派遣先企業が求める人材とあなたがマッチしないことには派遣会社も仕事の紹介はできません。

派遣でも、経験や年齢、スキル、職種に合った資格を持った人が優遇されるのは当たり前の話です。

「未経験者OK」と書いてあったとしても、企業は誰でもウエルカム!なわけではありません。ビジネスですからね。

仕事探しがうまくいかない時は、派遣会社に希望を伝え、自分に合った仕事を探してもらうのが最適です。

派遣会社はプロなので、就業後のミスマッチを防げます。

紹介された仕事内容に納得ができない場合は、断れば済む話ですからね。

まとめ

今回は、派遣会社の釣り求人について説明しました。

釣り求人は実在するものの、全ての好条件の求人が釣りというわけではありません

今回お話した釣り求人の特徴や見分け方を参考に、あなたの目でしっかり見極めていきましょう。

とはいえ、転職時や求職中は、時間もないし気持ちも落ち着かないものです。

釣り求人に時間を費やさないよう、慎重にあなたに合った求人を選んでいってください。


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執筆者:やなしの工場派遣編集部

編集部では、工場派遣のリアルな体験談や求人情報をもとに、初心者でも安心して働ける情報を分かりやすく発信しています。 

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監修者:やなし

派遣社員で工場3社渡り歩いた本ブログ運営者。WEBライター歴を活かして工場のリアルを発信してます。

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