ピッキングって言葉は聞いたことあるけど、どんな作業なのか知らない人の方が多いのではないでしょうか?
そもそも、ピッキングってシンプルな作業なんです。作業だけでいうなら「誰でもできる」って感じですね。
でも、製品の配置や種類を覚えないといけないデメリットがあります。そのため、記憶するのが苦手な人はちょっと大変かもしれません。
本記事では、ピッキング作業の仕事内容とメリット・デメリットを紹介します。実際にチャレンジしようか迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
工場派遣で働いた体験談も踏まえつつ解説しますね!
【本記事で知れること】
そもそもピッキング作業とは?
ピッキング作業とは、指示書に沿って必要な製品や部品を取り出し、指定された場所へ運ぶ業務のことです。
具体的には、リストやバーコードを基に商品を探し、数量を確認しながら出荷や供給の準備を行います。
役割としては、在庫管理や流通の円滑化などですね。単純作業で未経験者でも取り組みやすいですが、スピードと正確性が求められます。
また、現場を歩き回ることが多いので、体力が必要な仕事でもあります。
工場・倉庫でやることが違う
ピッキング作業の基本的な内容は、工場でも倉庫でもほぼ同じです。しかし「工場=製造」「倉庫=物流」なので、具体的にいうなら細かな違いが出てきます。
まずは工場。工場はライン作業が中心なので、必要な部品や材料を供給する作業が主な役割です。効率的に生産を行えるようサポートしなければなりません。
加えて、供給が間に合わないと生産がストップするため、スピードが求められますね。もちろん正しい部品・材料を供給することが前提です。
続いて倉庫では、消費者や店舗向けの商品の出荷準備が多いです。食品や日用品、大型製品など扱うアイテムが多岐にわたります。
なかには重量物を扱う倉庫もあり、ハンドリフトや台車を使うとはいえ運搬スキルや体力が必要となるケースもあります。
働き先を選ぶ際には、工場or倉庫を決めた上で探すのをおすすめします。
ピッキング作業の種類と仕事内容
ピッキング作業には、作業内容や目的によっていくつかの種類があります。代表的なのは、以下の3つです。
- シングルピッキング
- トータルピッキング
- マルチオーダーピッキング
簡単にでも違いを知っておくと、求人を探す際に役立ちます。それでは、見ていきましょう!
シングルピッキング
シングルピッキングとは、1つの注文ごとに必要な商品を取り出して準備する作業のことです。
具体的には、リストや端末に記載された内容を確認し、1件ずつ商品を探して集めていきます。作業の流れは、以下の通りです。
【作業の流れ】
- リスト・指示書を確認
- 倉庫内を移動して1件ずつ必要な商品を集める
- 集めた商品を梱包・発送準備を行う担当者へ引き渡す
扱う商品点数が少ない現場で採用されることが多いので、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
また、1つの注文ごとに対応するため、作業の内容が分かりやすく、丁寧に進められるのもポイントです。
未経験者向けなので、応募時にシングルピッキングというワードに着目するといいですね!
トータルピッキング
トータルピッキングは、複数の注文をまとめて商品を集める方法です。
でも1点・複数だけじゃわかりにくいですよね。そのため、シングルピッキングとの違いを簡単に説明します。
商品名 | 田中さん | 鈴木さん | 佐藤さん | 合計点数 |
---|---|---|---|---|
ティッシュ | 3点 | 1点 | 5点 | 9点 |
炭酸水 | 10点 | 5点 | 8点 | 23点 |
ジュース | 5点 | 10点 | 3点 | 18点 |
上記の注文が入った場合、シングルピッキングは田中さんのティッシュ3点を1つずつピッキングして引き渡し、炭酸水10点を1つずつピッキングして引き渡します。
または、鈴木さんの商品リストを見て1点ずつピッキングといった場合もありますね。細かなルールは作業所によって異なると覚えておいてください。
一方トータルピッキングでは、上記商品のリスト・指示書がまとめて作成されており、全てを先にピッキングした後に引き渡しを行います。
そして、引き渡し後に田中さん・鈴木さん・佐藤さんの商品をリストごとに仕分けするといったイメージです。
【作業の流れ】
- リスト・指示書を確認
- 同じ商品をまとめて集める
- 引き渡し後、注文ごとに仕分け
作業効率が良いのは断然トータルピッキングですね。収集の回数が減るので、作業者の疲労度も軽減されます。
しかし、慣れないうちはピッキング時にミスが増えやすいです。一長一短ともいえますが、基本はトータルピッキングを導入している現場の方が多いです。
マルチオーダーピッキング
マルチオーダーピッキングは、複数の注文を同時にピッキングしつつ仕分けも進める方法です。
要するに、トータルピッキングで行う最後の仕分け作業を同時進行するってことですね。
【作業の流れ】
- リスト・指示書を確認
- 専用のカート・ボックスを使用して商品を集める
- 各ボックスが特定の注文に反応しピッキングと仕分けが同時に進む
大量の商品を扱い、頻繁な受注がある倉庫なんかに採用されています。もちろん作業効率は最も良いです。
しかし、複数の注文を扱うので、作業者には高い注意力と熟練が求められます。
難しそうに感じるけど、慣れたら誰でもできます。どの方法も作業者にとってのメリット・デメリットがあるので、自分に合った現場を見つけていきましょう。
工場・倉庫のピッキングで働く7つのメリット
工場・倉庫のピッキングで働く際のメリットは、以下の7つです。
- 未経験でもチャレンジしやすい
- 派遣・バイトなどさまざまな雇用形態がある
- シフト制からフルタイムまで働き方が自由
- 運動不足の解消になる
- 自給相場が高め
- 女性活躍中の求人が豊富
- コミュニケーションが必要ない黙々作業
それぞれについて、詳しく解説します。
未経験でもチャレンジしやすい
ピッキング作業は、未経験者でも気軽に始められる仕事です。主な理由は、以下の通りです。
- シンプル作業で特別な資格・スキルが不要
- 研修制度やマニュアルが整っている現場が多い
- 仕事の流れを理解しやすい
厚生労働省job tagによると、中途採用が多く、学歴は必要としていないとのデータがあります。
加えて、入職前の訓練を必要としない現場率が70.9%、入職前の実務経験を問わない現場が72.7%とかなり高いです。
入職後の訓練期間も「必要ない(即戦力)」が29.1%、1ヶ月以下が27.3%なので、習得難易度が低めといえるでしょう。
参考元:job tag|ピッキング作業員
私が働いた工場でも大半が未経験でした。
派遣・バイトなどさまざまな雇用形態がある
ピッキング作業の求人は、派遣やアルバイト・パートなどさまざまな雇用形態があります。
直接雇用で長く働きたいならパートも良し、寮付き・高時給で働きたいなら派遣もアリですね。
また、フルタイムを希望するなら、社会保険や有給休暇を利用しながら働けるメリットもあります。
ピッキングの求人は豊富なので、柔軟に雇用形態を選べるのはならではの魅力といえるでしょう。
ちなみに、同じ作業所で3年以上働き続けられる無期雇用派遣という制度もありますよ。
シフト制からフルタイムまで働き方が自由
ピッキング作業は、シフト制やフルタイムといった働き方を自由に選べる求人が多いです。
家事や育児、家族の介護が必要な人にとって、シフト制の現場はありがたいですよね。安定した収入を得つつ、家庭と両立できます。
さらに、男性作業員も多く活躍している仕事であり、フルタイムで働けば家計を支えることだって可能です。
また、大学生や専門学生のWワークも結構多いです。夜勤のシフトが用意されている職場もあるので、求人の隅々に目を通してみてください。
運動不足の解消になる
ピッキング作業は、倉庫内を歩き回りながら商品を探します。そのため、自然と体を動かすことができ、運動不足を解消しつつ働くことが可能です。
また、適度に体を動かすことで、ストレス発散やリフレッシュにも効果があります。同じ場所でじっとしている作業とは異なり、動きのある仕事は気分転換としても最適です。
社会人になると運動の機会が減少しますからね。数ヶ月働くだけで身体が軽くなった実感がわいてきますよ。
時給相場が高め
ピッキング作業は、他の軽作業と比べて時給が高めです。求人ボックスによると、派遣社員としての平均時給は約1,276円、アルバイト・パートが約1,145円と比較的高水準です。
さらに、地域や業務内容によっては時給1,300円以上の求人も珍しくありません。特に、夜勤ありの求人や繁忙期は高め時給が設定されることもあり、効率よく収入を得たい方に向いています。
このような高時給が可能なのは、作業に正確性とスピードが求められるためです。労働者の技術や集中力が評価されています。
未経験者でも高時給で働けるチャンスが多く、副業や短期集中で稼ぎたい方にもおすすめの職種といえます。
女性活躍中の求人が豊富
ピッキング作業は、女性活躍中の求人が多いです。
特に、軽い商品を扱う環境や力仕事の少ない現場では、女性が中心となって活躍しています。また、短時間勤務や扶養内での働き方が可能な職場も多く、子育て中の主婦にもよく選ばれています。
女性からすれば、男性が多い職場より同性がたくさんいる方が働きやすいですよね。コミュニケーションを取りながら、楽しく働くことが可能です。
私が働いた工場は、半分くらい女性でした。重量物を扱うピッキングは男性がやっていましたね。
コミュニケーションが必要ない黙々作業
ピッキング作業は、1人で黙々と進める作業が中心です。そのため、コミュニケーションがほとんど必要ありません。
働く以上、人間関係のストレスって大きいですからね。自分のペースで作業を進められるので、快適で働きやすい環境が整っています。
また、作業に集中しやすいことから、効率よく進められる点も魅力の1つです。
工場・倉庫のピッキングで働く3つのデメリット
ピッキング作業には多くの魅力がありますが、一方で特有のデメリットもあります。
- 歩きっぱなしできつい
- 同じ作業の繰り返しで飽きやすい
- 覚えるまで時間がかかる
リスク回避へと繋がるので、目を通しておきましょう。
歩きっぱなしできつい
ピッキング作業は、1日中立ちっぱなしや歩きっぱなしになることが基本です。
広い倉庫だと1日で数キロ歩くことがあり、慣れないうちは足や腰に疲れを感じるかもしれません。特に、急ぎの作業が求められる現場では、体力的な負担が大きくなりやすいです。
しかし、作業に慣れると自然と体力がつくため、気付かない内に疲れを感じにくくなります。特有のきつさは1ヶ月程度ですかね。
とはいえ、運動が嫌いなら慣れ以前の問題です。シンプルな作業だけど楽ではないことだけは念頭に置いておきましょう。
同じ作業の繰り返しで飽きやすい
ピッキングは、商品を探して集めるという単純作業が繰り返されるので、どうしても飽きやすいです。
さらに、同じルーティンで働くことで、集中力が切れてミスが増えることも。人によっては、歩き作業にも関わらず「眠気がくる」といったケースだってあります。
しかし、作業を効率よく進めるコツを見つけたり、目標を設定したりすることで「やりがいを感じる」といった人も少なくありません。
どちらにしても、作業の刺激は少ないと思っておいた方が良さそうです。
私はむしろ単調作業が好きなので、楽に働けました。
覚えるまで時間がかかる
ピッキングの作業自体はシンプルですが、覚えるべきことがたくさんあります。
代表的なのは、現場内の地図や製品の配置図、作業ルール・マニュアルなどを覚えることです。特に、商品点数が多い倉庫や指示が細かい現場だと、最初のうちは混乱するかもしれません。
作業をスムーズに進めるためには、第一にメモを取ることですね。
人間は「見る」「書く」「行動」「言動」を繰り返すことで記憶するので、メモに書きとめるだけで覚えるスピードが全然違います。
また、慣れるまでは時間がかかるものの、一度覚えてしまえば効率的に作業を進められるようになります。焦らず少しずつ経験を積み重ねることが大切です。
ピッキングの求人を探すおすすめの方法
ピッキングの仕事を探す際には、まず雇用形態を決めることをおすすめします。その後、あなたに合った仕事を探していきましょう。
ピッキングの仕事を探すおすすめの方法は、以下の通りです。
- 工場・軽作業の求人サイトなら「コウジョブ」
- 派遣で探すなら「ランスタッド」
- 寮付き派遣求人なら「テンプスタッフ」
- 職種の選択肢を広げるなら安定の「日総工産」
- アルバイト・パートなら「マッハバイト」
それぞれの方法とおすすめの理由を説明します。
工場・軽作業の求人サイトなら「コウジョブ」
雇用形態を定めずピッキングの仕事を探すなら、工場専門求人サイト「コウジョブ」をおすすめします。
コウジョブは全国の工場求人を掲載しており、その数は6,000件以上です。さらに、バイト・パートや派遣社員、契約社員や正社員とあらゆる雇用形態の求人が揃っています。
また、日払いOKや即勤務可の求人もあるので、今すぐお金が必要な人も利用しやすいです。
ピッキングに限定せず製造業・軽作業の仕事を探す人は、ぜひ一度ご覧になってみてください。
派遣で探すなら「ランスタッド」
派遣社員でピッキングの求人を探す人は、全国展開の製造業最大手派遣会社「ランスタッド」がおすすめです。
ランスタッドは製造業・軽作業の求人を1万件以上抱えており、社会保険完備・前借り可能と福利厚生が充実しています。
さらに、未経験率が70%以上とチャレンジしやすい環境が整っています。ただ残念なことに、ランスタッドは寮付き求人の数が他の派遣会社に比べて少ないです。
現住居から通勤したい人に向いている派遣サービスといえます。
寮付き派遣求人なら「テンプスタッフ」
寮付き派遣求人を探すなら「テンプスタッフ」がおすすめです。女性のオフィスワークに強い派遣会社ですが、男性の利用者も多いです。
テンプスタッフなら、寮付き求人が多く、軽作業の求人も十分な数揃っています。
また、キャリアアップ支援が充実している派遣会社でもあり、将来的に新たな職へ挑戦したい人はチャンスです。
職種の選択肢を広げるなら安定の「日総工産」
「特別ピッキングにこだわらない」という人は、製造業派遣のパイオニア「日総工産」をおすすめします。
求人数は約2,000件と少ないものの、高時給・寮完備・社会保険付きと安定度は高いです。もちろん全国対応のサービスで、求人の中には祝い金付きで給料と別に特典が用意されていたりします。
本ブログの運営者「やなし」が利用した派遣会社でもあるので、興味がある人は以下の記事にも目を通してみてください。
ガッツリ稼ぎたいなら、日総工産はベストな派遣会社といえます。
アルバイト・パートなら「マッハバイト」
アルバイト・パートで探すなら「マッハバイト」がおすすめです。短期・長期と自由に選択でき、求人数が約36万件と他求人サイトと比べても圧倒的な数を誇ります。
軽作業に限定してもかなりの数があるので、近場で求人を探す人は仕事が見つかりやすいでしょう。
採用後の特典もあり、すぐにお金が必要な人はぜひ利用してみてください。
まとめ
ピッキングは未経験でも挑戦しやすく、柔軟な働き方ができる軽作業の一種です。
しかし、体力的な負担と覚えることの多さは避けられない現実ですね。仕事に慣れるまでは、どうしてもしんどさを感じるかもしれません。
とはいえ、コツをつかみ慣れることで、自然と効率良く作業が進められるようになります。
あなたに合った職場を見つけ出し、安定した収入へ繋げていきましょう。
コメント