梱包作業ってよく求人で見かけますよね。では、一体どのような仕事なのでしょうか。
文字通り梱包だけの場合もありますが、大半は色々な作業を兼ねています。
この記事では、梱包作業と同時に行われる業務、働くことのメリット・デメリットを解説していきます。ぜひ参考にして下さい。
梱包作業の経験者目線で解説していきます。
【本記事で知れること】
梱包作業とはどんな仕事?
梱包作業とは、商品が配送中に破損しないように、緩衝材などで保護してパッキングする作業を指します。
扱う商品は、雑貨や機械類、食品など企業によってさまざまです。加えて、それぞれの形状に合わせた保護方法で梱包されます。
配送時のトラブルはたびたび起こることなので、トラブルを最小限に抑えるための大切な作業がこの梱包作業なのです。
梱包作業のおかげで、商品は可能な限り破損する事なく配送先に到着することができます。
梱包作業で行われる業務
梱包作業で行われる代表的な作業を、兼務される作業も含めて下記にまとめました。
- 梱包
- ピッキング
- 検品
- シール貼り
- 受け渡し
梱包作業で行われる業務について各々説明していきます。
梱包
梱包は通常、大きなテーブルの上でスペースに余裕を持って行われます。
テーブルの上にはガムテープやセロテープ、その他梱包に必要な資材が準備されています。
ピッキング(下記にて説明)された商品が運搬カートやコンテナに積まれているので、順番に緩衝材で包んで段ボールに入れていくのが一連の流れです。
梱包時にはカッターが欠かせないのですが、異物混入を防ぐため、作業終了後に責任者がカウントして管理します。
梱包はスピードも大切ですが、丁寧さも必要です。
梱包は、作業時にストレスがないよう使う資材は豊富に準備されています。
ピッキング
ピッキングは梱包作業とセットといっても過言ではありません。
ピッキングと聞くと一瞬「ピッキング行為」が思い浮かびますが、ピックアップのピックになります。
一連の作業としては、リストに載った商品を数量通りピックアップして所定の場所へと運ぶ作業です。
ピッキングついては下記の記事に詳しい解説がありますので、参考にして下さい。
ピッキング時に商品の特色を把握しておくと、後の梱包作業が楽になりますよ。
検品
梱包作業と同時に、簡単な検品が行われます。
一般的な検品と違い、梱包作業を前提としているので、あまり厳しい検品ではないことがほとんどです。
梱包時に不良品が発見された場合は、用紙に記入した後、再度ピッキングに向かいます。
しかし、再度ピッキングというのは、効率的ではありませんよね。なので、不良品が出やすい製品は責任者が大体把握しています。
検品の基準なども、責任者に確認すると良いでしょう。
シール貼り
シール貼りは、その名の通りシール・ラベルを貼る仕事です。
梱包と兼用で行う場面は「出荷前の段ボールに製品の品番を貼る」「未完成な製品に対してシールで封をする」など多岐にわたります。
出荷先のシールが貼られることもあるので、間違いがないよう気をつけましょう。
シール貼りは梱包作業以外でも、いろいろなシーンで実施されています。
受け渡し
梱包を終えた段ボールは、所定の場所で配送業者に受け渡しされます。
「直接配送業者とやり取り」するか「所定の場所に保管して配送業者が持っていってくれる」パターンのどちらかが多いです。
受け渡しの場所までは、運搬カートなどで商品を運びます。
梱包作業の仕事をする4つのメリット
梱包作業の仕事をするメリットと一体何でしょうか。以下4つにまとめました。
- 未経験でも働きやすい
- 作業を覚えると仕事が楽しい
- 黙って仕事に取り組める
- 梱包が終わった後の達成感がある
メリットを順番に説明していきます。
未経験でも働きやすい
基本的に、梱包作業の仕事は一瞬の判断が大きなトラブルにつながることは少ないです。なぜなら、重要な仕事は責任者が作業してくれるからです。
加えて、作業の習得難易度が低く、極端な話「誰でもできる作業」といっても過言ではありません。
そのため、未経験でも安心して仕事に取り組めることはもちろん、実際に求人のほとんどが「未経験可」となっています。
とはいえ、繁忙期などはスピードが求められるのも現実です。しかし、基本はダブルチェックを義務付けていることが多いので、未経験者にはやさしい仕事だといえます。
作業を覚えると仕事が楽しい
梱包作業は、前述したように様々な形状を梱包する作業になります。現実をいうなら、不慣れなうちは製品にぴったりの段ボールなど、全くわかりません。
しかし、慣れてくると段ボールのサイズや緩衝材の量もわかってきます。
製品が綺麗に段ボールに収まるのは嬉しいものがありますよね。
小さい頃に工作が好きだった方は楽しんで作業できるでしょう。
黙って仕事に取り組める
梱包作業時は、必要最低限の会話で済みます。他の仕事にもいえることですが、余計な会話をしながらの作業はミスを招いてしまうからです。
加えて、1日で梱包が完了するか微妙なラインの発注になっていることから、話している時間が合ったら手を動かさないと仕事が終わりません。
そのため、梱包の指示を受けたら、指示通り黙々と作業をこなすことが大切です。
仕事中の世間話が苦手な人にとってはメリットですね。
梱包が終わった後の達成感がある
1日が終わり、梱包され終わった段ボールを見るのは達成感があります。「これだけの商品をよくまとめたな」と誇らしげな気分ですね。
作業が終わった商品を目視で確認できるので、仕事をやった充実感を感じることができます。
梱包作業の仕事をする4つのデメリット
メリットと同様にデメリットも4つにまとめました。
- 基本的には立ち仕事
- 段ボールが重たい
- 夏場・冬場がきつい
- 場合によって棚卸しがある
デメリットを1つずつ見ていきましょう。
基本的には立ち仕事
余程の細かい梱包で、細心の注意を払わなければいけない時以外は基本的に立ち仕事です。もちろんピッキングも、座った状態では作業できません。
また、必要な資材や製品を探すために奥の方まで手を伸ばすこともあるので、腰に負担がくることもあります。
立ち仕事が苦手な方には、きついと感じることもあるでしょう。
梱包作業は資材を取りに行く時以外、通常固定の場所に立ったままの作業です。
段ボールが重たい
梱包作業の必需品である段ボール。取り扱う製品によって、さまざまな大きさが用意されています。
梱包中、手元の段ボールがなくなったら、一度に5枚くらい持ってこなければなりません。
1番小さなサイズは楽に運べますが、1番大きなサイズは結構重たいです。
さらに、繁忙期などは通常の段ボール置き場の在庫が切れてしまい、少し離れた段ボール置き場から運ぶことがあります。
重くても、段ボールは梱包には欠かせないものなので、必ず用意しなければなりません。
夏場・冬場がきつい
空調が効いている現場もありますが、空調が効いていない場合、夏場・冬場の作業は厳しいです。さらに、商品の日焼け防止の目的で風通しが悪い現場も。
冬場は着込むことで夏場よりはまだマシですが、着込むことによって作業がしづらくなります。
暑い・寒いが苦手な方は、デメリットといえます。
場合によって棚卸しがある
棚卸しとは、会社が保有している在庫の数を数えて確認することです。簡単にいえば、A製品が1、2、3、…とチェックしていく感じですね。
基本的には、人の手によって行われます。
梱包作業をしにきていたはずが棚卸しに参加することもあり、カウントすることが苦手な人にとっては辛いかもしれません。
梱包作業に適している人
一体どのような人が梱包作業に向いているのでしょうか。以下にまとめました。
- 細かい作業が好きな人
- 同じ仕事でも黙々と作業できる人
- 製品ごとに気を配ることができる人
梱包作業に適している人について解説していきます。
細かい作業が好きな人
梱包作業では、手先の器用さが求められます。なぜなら、緩衝材のパッキングや段ボールの組み立て、テープ貼りなど几帳面さが求められる作業が多いからです。
加えて、仕事とあってかなりの量を梱包しなければなりません。
そのため、もとから細かい作業が好きな人に向いている仕事ということですね。さらに、仕事と割り切って取り組める人は大量の梱包でも苦にならないでしょう。
実際、セロテープに指紋をつけないように商品に貼る作業などもあるので、梱包作業の求人側も手先が器用な人材を求めています。
同じ仕事でも黙々と作業できる人
梱包作業もピッキングも、本質的には単純作業です。そして、繁忙期などは気が遠くなるような作業をこなすこともあります。
なので、黙々と作業をこなすことのできる人材が必要とされているのです。
単純作業でも苦にならず、作業し続けることができる人に向いている仕事です。
製品ごとに気を配ることができる人
取り扱う製品にもよりますが、梱包時は製品に対する気配りが必要となります。
例えば、ガラス製品は厳重な梱包をしていても、段ボールに目一杯詰め込んでしまうと圧力で割れる可能性が出てきます。
そのため、緩衝材を使って、少し余裕を持たせなくてはなりません。
他にも紙製品などはシワにならないように段ボールに入れる必要があります。
デリケートな製品の梱包には、気づかいが大切です。
【体験談】梱包作業のリアル
この章では私が実際に行った梱包作業の現場のお話をさせて頂きたいと思います。
梱包作業やピッキングに興味がある、または挑戦してみたい方は参考にしてみて下さい!
現場は巨大な物流倉庫
私が行った現場は物流の巨大倉庫のような場所でした。見た目は古い感じのビルでしたが、中に入ると結構現代的だったことを覚えています。
私が働いていた職場以外でもピッキングや梱包作業が行われており、何社かが複雑に入り組んでいましたね。
私はショッピングセンターに出店している雑貨ブランドの梱包に配属されました。
同時期に収集された私と同じ立場の作業員の年齢層や性別はバラバラで、作業服の方も入れば、カジュアルな服装の方もいました。
作業は古株の派遣社員が指示してくれます。非正規雇用と正規雇用の方がいたようでしたが、何となく雰囲気でわかりました。
作業はピッキングの後に梱包
梱包作業は午前中のピッキングから始まります。
ピッキングしないことには梱包するものがないのが理由ですね。順番通りに作業は進行してました。
梱包前に手を加えないといけない製品があったりするので、シールを貼ったり、簡単な加工も大体同時に行われます。
発注された量によってはピッキングと加工の2班に分かれることもありましたね。
ピッキングは正直辛かった…
朝は朝礼から始まり、簡単な掃除をした後、ピッキングへと向かいます。
正直な話、ピッキングが一番辛かったです。
理由はダブルチェックのために二人組を組まなくてはいけないことでした。
私が登録していた派遣会社は、好きな時に働ける日払いバイトのような雇用だったので、様々な人が現場にやってきます。
やる気のある人・ない人、一日だけ働きにくる人など…
なので二人組を組む相手がやる気がないとミスが多発します。ミスしたら連帯責任でこっちも責められるのが辛かったですね。
特にチェック欄に勝手にサインされていた時は辛かったです。相手より、こちらの方が歴が短い現場だったので何も言えなかったんですよね。
でも、午前中のピッキングさえ終わってしまえば、後はかなり楽な仕事でした。
梱包はパズルみたいで楽しかった
楽しかった理由としては、段ボールに商品を詰めていく作業がパズルみたいで面白かったんですよね。
製品同士の形や耐久性、重さなどを考慮して詰め込むのがゲーム感覚になってくる感じですね。
加えて、梱包作業自体も工作みたいな感じで楽しかったです。
緩衝材の量を見極めるのが面白いんですよね。
もちろん、緩衝材は余裕を持って商品に巻きます。でも、緩衝材の量がちょうどいい具合に巻けると嬉しくなったりするんです。
緩衝材が少しくらい多い分には問題ないですけど、少ないと、上から足さないといけないので…
作業中は私が行った現場が良かったのか、終始和やかな雰囲気でした。基本的には黙々と仕事してるんですけど、たまに班長が軽く冗談を言ったりしてましたね。
静かでしたけど険悪なムードは一切なかったです。
作業が終わったら、みんなでバスで帰ることになるんですけど、仲良くしてくれる派遣社員の方とかもいて、結構いい思い出が多い職場でした。
まとめ
梱包作業についての記事でしたがいかがでしたでしょうか。
梱包作業という名前の求人でも、実際は一緒にやらなくてはいけない作業がたくさん存在するんですよね。
デメリットもありますが、比較的働きやすい仕事なので、気になっていた方は是非求人を探してみて下さい。
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